展示・進入・スタート / 図解と例題
前付けとは?ルール・メリットとデメリット・進入の見方
前付けの意味とコース取りを図で解説。内側を狙う利点、助走が短くなる不利、進入固定競走や江戸川の疑問、展示から本番へ確認する順番を整理します。
まず、ここから
前付け(まえづけ)は、外枠の艇が他艇の前へ回り込み、内側のコースを取りに動く戦法です。内側を狙える一方、助走が短くなってスタートが難しくなることもあります。取ったコースと、そこからスタートする条件を一緒に見るのがポイントです。
このページで分かること
前付けで何が変わるか、内側を取る利点と助走の不利、進入固定競走との違い。展示で見た動きを本番前の確認につなげる方法を、図と例で整理します。
01 前付けとは、内側のコースを取りにいく動き
前付けは、ピットを離れてからスタートへ向かうまでのコース取りの戦法です。公式の用語辞典では「前づけ」と表記されています。たとえば外枠の6号艇が他艇の前へ回り込み、2コースを狙うような動きです。出典:前づけ
内側のコースを狙っても、その位置を取れるとは限りません。また、艇番と進入コースが違うという結果だけで、途中の動きまで分かるわけではありません。どの艇がどう動いたかと最終的にどう並んだかを分けて見ます。
艇番を変えずに、入ったコースを比べます。どちらも上から内側 → 外側の順です。
枠なりで並んだ場合
| コース | その位置の艇 |
|---|---|
| 1コース | 1号艇 |
| 2コース | 2号艇 |
| 3コース | 3号艇 |
| 4コース | 4号艇 |
| 5コース | 5号艇 |
| 6コース | 6号艇 |
同じ6号艇でも、この並びでは6コースです。
6号艇が2コースに入った場合
| コース | その位置の艇 |
|---|---|
| 1コース | 1号艇 |
| 2コース | 6号艇 |
| 3コース | 2号艇 |
| 4コース | 3号艇 |
| 5コース | 4号艇 |
| 6コース | 5号艇 |
同じ6号艇でも、この並びでは2コースです。
説明のために作った仮想例です。前付けの途中経過・航走経路・艇間距離・速度・着順は表していません。6号艇が必ず2コースを取れるという意味ではありません。
前付け後の例でも、緑の艇は6号艇のままです。2コースに入ったから2号艇になるのではありません。2号艇は3コース、3号艇は4コースと、ほかの艇の位置も読み直します。
艇番・コースやスロー・ダッシュの区別を確かめたいときは、進入・スロー・ダッシュ・カドへ戻れます。
理解チェック
この例で2コースにいるのは、2号艇?
答えを見る前に、理由をひと言で説明してみましょう。
答えと理由を読む
6号艇です。艇番は艇を見分ける番号、コースはスタートする位置です。表の「内側から2番目」にある艇番を確認します。
02 内側を狙うメリットと、助走が短くなるデメリット
前付けの狙いは、内側のコースを取ることです。ただし、内側を取れたことだけで有利とは決められません。無理な内取りでスタートラインまでの助走が短くなり、かえって不利になる場合もあると公式ガイドは説明しています。出典:ピットアウトからスタートまで
得ようとしているもの
内側からスタートする位置。どこに入れたかを確認し、周囲の艇との関係を考えます。
一緒に確認する負担
助走の余裕とスタートの難しさ。取ったコースだけでなく、そこから十分に加速できる条件かも見ます。
複数の艇が内側を主張すると、スタート位置がラインに近づき、助走が短い深い進入(深イン)になりやすくなります。そうした場面では、助走を確保するダッシュ勢に有利に働く場合があります。前付けした艇だけでなく、コース取りに応じたほかの艇も確認します。出典:進入・コース取りの攻防
起こし位置は、スタートに向けて加速し始める位置です。同じ1号艇で、スタートラインまでの助走の余裕を比べます。
助走の余裕がある場合
ラインまでの区間を使って加速する。
深い進入(深イン)の場合
ラインに近い位置から、短い区間で加速する。
図は1号艇を使った比較ですが、深インは1号艇だけに起きるものではありません。前付けした艇と、それに応じて内側を主張した周囲の艇の助走も確認します。
「前付けがあると必ず荒れる」「外の艇を買えばよい」とまでは言えません。ここでいう不利・有利は、コース取りと助走の関係を説明するもので、着順や配当を決めるものではありません。

内側に入れたかだけじゃなく、そこからスタートする余裕も見るんだね。

そう。動いた艇と、それに応じた周りの艇を一緒に見てみよう。
理解チェック
6号艇が2コースを取れたら、枠なりのときより有利と決めてよい?
答えを見る前に、理由をひと言で説明してみましょう。
答えと理由を読む
コースだけでは決められません。助走が短くなっていないか、周囲がどう対応したか、実際のスタートはどうかも確認します。コースを取ることと、好条件でスタートすることは別です。
03 前付けはルール違反?進入固定競走ではどうなる?
前付けそのものが一律に違反というわけではありません。コース取りの戦法と、その際の違反行為を区別します。コースを自由に選ぶ場面でも、好きな航路を無制限に走ってよいわけではありません。ピットを離れてからスタートまでの待機行動には航法の規定があり、蛇行や他艇への妨害などが違反として説明されています。出典:待機行動
このページは細則の全項目や映像からの違反判定をまとめたものではありません。個別の判定を知りたいときは、当該レースの公式情報で確認してください。
まず「進入固定競走」かを確認する
進入固定競走は、1号艇から6号艇まで、枠番どおりのスタートコースへ入ることが義務付けられるレースです。出走表などにあらかじめ明記されています。前付けを考える前に、そのレースの条件を確かめましょう。出典:進入固定競走
理解チェック
進入固定競走でも、6号艇が2コースを狙う例をそのまま当てはめられる?
答えを見る前に、理由をひと言で説明してみましょう。
答えと理由を読む
当てはめられません。進入固定競走では枠番どおりのコースへの進入が義務付けられています。6号艇が2コースを取る仮想例は、そうした条件を持たないコース取りの説明用です。
04 展示で見た前付けを、本番前の確認につなげる
スタート展示は、本番を想定したコース取りとスタートを見る場面です。ただし、駆け引きによって本番では進入コースが変わることがあります。展示で動いた艇が本番でも同じ位置に入ると決めず、確認を分けます。出典:スタート展示とは?
- 競走条件を読む。
出走表で進入固定競走かを先に確認します。 - 動いた艇と並びを残す。
艇番の順序と、内側を取りに動いた艇を別々にメモします。 - 助走とスロー・ダッシュを確認する。
内側を主張した艇、周囲の対応、スタートへ向かう条件を見ます。 - 展示の観察と本番の結果を分ける。
購入前の予想では、展示の進入を本番の確定情報にしません。観戦では本番の並びを再確認し、後から振り返るときも、実際に入ったコース・ST・着順を別の記録として読みます。
練習用の例
展示で6号艇が動いたら、何をメモする?
見方を練習するための仮想例です。実在レースの記録や推奨する買い目ではありません。展示では、6号艇が内側を取りに動き、「1・6・2・3・4・5」の順に並んだとします。
- 観察できたこと
- 展示で6号艇が動き、2コースに入った。内側からの並びは1・6・2・3・4・5だった。
- 追加で確認すること
- 各艇の助走の余裕、スローとダッシュの境目、本番の進入。数字の並びだけでは分からない項目です。
- まだ決められないこと
- 本番でも同じコースになるか、どの艇が先にスタートするか、何着になるか。
観戦やレースの振り返りでは、この3つを分けると「展示で見たこと」を「本番で起きたこと」に置き換えずに整理できます。
理解チェック
展示で6号艇が2コースに入った。予想では、本番も同じ進入で確定としてよい?
答えを見る前に、理由をひと言で説明してみましょう。
答えと理由を読む
確定にはできません。展示は判断材料ですが、本番の進入を保証しません。違う並びになった場合に、位置関係や助走の前提がどう変わるかも考えておきます。
05 前付けについて、よくある疑問
江戸川では前付けが禁止されている?
公式の江戸川紹介は、枠なり進入がほとんどという特徴を説明しています。この説明だけから「前付けが一律禁止」「全レースが進入固定」とは判断できません。場の一般的な特徴と、当該レースの競走条件を分けて確認します。出典:江戸川ボートレース場
前付けと、ピット離れのよさは同じ?
ピットを離れる際の気配と、その後のコース取りは別々に確認します。このページで扱う前付けは、他艇の前へ回り込んで内側を取りに動く戦法です。最終的に内側に入ったという結果だけで、ピットを離れたときの動きやコース取りの経過まで決めつけないようにします。定義の確認先
前付けがあると、必ず荒れる?
進入の攻防で助走条件が変わることはありますが、それだけで着順や高配当が決まるわけではありません。動いた艇のコース、周囲の対応、助走やスタートを見て、どの前提が変わったかを整理します。助走と攻防の確認先
前付けする選手の名前が分かれば、進入を決められる?
選手名だけで当該レースのコース取りを確定することはできません。まず競走条件と展示の動きを確認し、本番の並びは別に確かめます。展示と本番でコースが変わる場合があることも忘れないようにしましょう。展示と本番の確認先

動いた艇、取ったコース、助走、本番での並び。分けてメモしてみよう。
出典と確認範囲
用語やルールの説明は、以下の公式資料をもとにしています。例題や図解は、理解を助けるために当サイトで作成しました。
- BOAT RACE 用語辞典:前づけ
外枠艇が他艇の前へ回り込み、内側のコースを取りに動く戦法。内側へ入ることで助走が短くなり、スタートが難しくなる場合があること
資料確認日: - BOAT RACE GUIDE:ピットアウトからスタートまで
コース取りとスタートに向かうまでの流れ。無理な内取りで助走距離が短くなり、逆に不利になる場合があること
資料確認日: - BOAT RACE GUIDE:進入・コース取りの攻防
複数艇が内側を主張すると深い進入になりやすいこと。助走の条件によってダッシュ勢が有利になる場合があること。個々のレースの着順を保証する説明ではない
資料確認日: - BOAT RACE 用語辞典:待機行動
ピットを離れてからスタートまでのコース選択を含む行動。蛇行や内外の艇への妨害などに航法上の規定があること。細則の全項目や個別の違反判定を再現する資料としては扱わない
資料確認日: - BOAT RACE 用語辞典:進入固定競走
枠番どおりのコースへの進入が義務付けられる競走。進入固定競走であることが出走表等にあらかじめ明記されること
資料確認日: - BOAT RACE GUIDE:スタート展示とは?
スタート展示と本番で進入コースが変わる場合があること。展示でのコース取りを本番の確定情報として扱わないこと
資料確認日: - BOAT RACE:江戸川ボートレース場
枠なり進入がほとんどという場の特徴。この紹介文だけから前付けの一律禁止や全競走の進入固定を判断することはできない
資料確認日:
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