展示・進入・スタート / 図解と例題
STの意味と比較の注意点
STの数値と時間差を図解。平均・展示・本番のSTを例で比べ、時間差の読み方と、距離や着順までは分からない理由を学びます。
まず、ここから
STは、スタートの基準となる0秒から、ラインを通過するまでの時間を表します。同じ本番の正常なスタートなら、数値が小さい艇ほど早く通過しています。
このページで分かること
STの数値や時間差の読み方と、平均ST・展示ST・本番のSTの違いを学びます。時間差だけでは距離や着順が分からない理由も確かめます。
先に知っておく言葉
- コース
- スタート時の内側・外側の位置。STの数値とは別に、どのコースから進んだかを確認します。
- 展示
- 本番前の展示航走。ここでは、そのうちコース取りとスタートを行う「スタート展示」を扱います。
01 0.12は、0秒から0.12秒後
スタートタイミング(ST)は、スタート0秒を基準に、100分の1秒単位で表す数値です。たとえば正常なスタートの「0.12」は、基準の0秒から0.12秒後にラインを通過した、と読みます。出典:スタートタイミング
ボートレースでは、停止した艇が合図で走り始めるのではなく、決められた時間内にラインを通過する方式を使います。STを「合図を聞いてから動き出すまでの反応時間」と考えないようにしましょう。確認先:スタート方法
B艇は0.12秒後、A艇は0.18秒後に通過。B艇のほうが0.06秒早いと読めます。横軸は時間です。
早ければ、どの数値でもよい?
公式ガイドでは、0秒より前の通過はフライング(F)、1秒以上遅れた通過は出遅れ(L)となり、本番では欠場と説明されています。「小さいほど早い」という比較は、正常なスタート同士で読みます。出典:FとL
理解チェック
同じ本番でA艇が0.18、B艇が0.12。早くラインを通過したのは?
答えを見る前に、理由をひと言で説明してみましょう。
答えと理由を読む
B艇です。0秒から通過までの時間が短いためです。差は0.18 − 0.12 = 0.06秒。「A艇の数値が大きいから速い」とは読みません。

0.12秒は、動き出すまでの反応時間じゃないんだね。0秒から、ラインを通るまでの時間なんだ。
02 その数値は、いつのスタート?
同じ「ST」でも、過去の平均なのか、直前の展示なのか、終わった本番なのかで意味が違います。数字を見る前に、欄の見出しを確認します。
- 平均ST:集計対象のスタートをまとめた値
- STの平均値です。どの期間・何回分・どのコースを集計したかも確かめます。平均が0.15でも、毎回0.15だったことや、次も0.15になることは意味しません。出典:平均スタートタイミング
- 展示ST:スタート展示での値
- 本番を想定して行うスタート展示のタイミングです。展示で確認する情報の一つですが、展示は本番そのものではなく、進入コースが変わる場合もあります。出典:スタート展示
- 本番のST:そのレースで実際に記録された値
- 本番の結果を振り返るときの値です。過去の平均や展示と同じになるとは限らないので、本番の記録を確かめます。
練習用の例
平均と展示ではA艇、本番ではB艇が早かった
STの読み方を練習するために作った、2艇の比較表です。平均・展示・本番に、それぞれ次の数値を使います。
| 艇 | 平均ST | 展示ST | 本番ST |
|---|---|---|---|
| A艇 | 0.15 | 0.08 | 0.18 |
| B艇 | 0.17 | 0.13 | 0.12 |
平均の計算にも、説明用に作った記録を使っています。同じ期間に、それぞれ3回正常にスタートしたとします。A艇は0.10・0.15・0.20で平均0.15、B艇は0.12・0.17・0.22で平均0.17。この平均には、表にある展示と今回の本番は含めていません。
平均と展示の数値はA艇が小さい一方、今回の本番はB艇の0.12が小さくなっています。このように、過去の平均や展示の比較と、本番の比較は分けて読む必要があります。
理解チェック
A艇は平均0.15、展示0.08。今回の本番でもB艇より早いと考えてよい?
答えを見る前に、理由をひと言で説明してみましょう。
答えと理由を読む
本番でも早いとは限りません。平均は過去の記録をまとめた値で、展示は本番とは別のスタートです。この例の本番では、A艇0.18に対してB艇0.12でした。どちらが早かったかは、本番の記録で確かめます。
03 0.06秒の差から、距離や着順は分かる?
図のB艇はA艇より0.06秒早くスタートラインを通過しました。ただし、この時間差だけでは、同じ瞬間に2艇が何メートル離れていたかは計算できません。各艇の位置と速度の情報が必要です。
- この比較から分かること
- 同じ本番で、どちらが何秒早くラインを通過したか。
- この比較だけでは分からないこと
- 艇どうしの実際の距離、走行速度、その後の旋回やゴールの着順。
観戦メモは「平均・展示・本番のどれか」「数値と単位」「比較する相手と条件」の順に確認すると整理できます。平均なら期間・回数・コースの条件も残し、分からない条件は推測で埋めません。
次は、スタート後にどのように旋回するかを学ぶと、レースの流れをつなげて見られます。決まり手の解説へ進む →
STとあわせて進入や旋回も確認するときは、展示の見方と確認順序で、展示全体の観察手順を整理できます。
「展示ST」と「展示タイム」は測るものが異なります。展示タイムの見方と注意点で、スタートの通過時刻と、一定区間を走る所要時間を読み分けましょう。
時間差と水面上の並びの違いは、スリット隊形と展開パターンで練習できます。説明用の隊形図を見ながら、次に何を確かめるかを考えます。
出典と確認範囲
用語やルールの説明は、以下の公式資料をもとにしています。例題や図解は、理解を助けるために当サイトで作成しました。
- BOAT RACE 用語辞典:スタートタイミング(ST)
大時計の0秒を基準とするSTの定義と1/100秒単位の表示
資料確認日: - BOAT RACE 用語辞典:平均スタートタイミング
STの平均値という定義
資料確認日: - BOAT RACE GUIDE:フライングと出遅れ
0秒前の通過はF、1秒以上遅れた通過はL
資料確認日: - BOAT RACE GUIDE:独特なスタート方法
決められた時間内にラインを通過するフライングスタート方式
資料確認日: - BOAT RACE GUIDE:スタート展示とは?
艇番と進入コースの違い。スタート展示と本番でコースが変わる場合がある
資料確認日:
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