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ボートレース史上最悪の八百長事件を振り返る【西川昌希事件】

ボートレース史上最悪の八百長事件を振り返る【西川昌希事件】
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まくる

どうも、まくるです。蒸し返すようで申し訳ないですが、2019年に起きたボートレース史上最悪の八百長事件について私の思うところを記事に残しておくことにします。

目次

元A1選手の西川昌希と親族による八百長事件の概要

競艇選手が不正な順位操作の見返りに賄賂を受け取ったとされる贈収賄事件で、名古屋地検特捜部は28日、新たに18レースで不正が行われ、計3425万円の賄賂の受け渡しがあったとして、元競艇選手の西川昌希容疑者(29)をモーターボート競走法違反(競走の公正を害する行為、収賄)の疑いで、親族の増川遵容疑者(53)=津市=を同法違反(同、贈賄)容疑で再逮捕し、発表した。

発表によると、2人は共謀して、2019年1月22日~9月21日、全国10競走場で行われた18レースで不正な順位操作を計画。レースの直前に西川容疑者が2、3着になるか、4着以下になるかを決めて実行した疑い。増川容疑者は3連勝単式舟券を的中。計3425万円の賄賂を現金と振り込みで西川容疑者に渡した疑いがある。

引用元:朝日新聞デジタル

八百長事件の全貌については上記の通り、元ボートレーサーの西川昌希氏とその親族二名による贈収賄事件だ。

過去に八百長で逮捕者が出た時は不正なプロペラの3人の選手による共有(1988年大村)でしたので、今回の八百長事件は実に30年ぶり、しかも金銭絡みの一番ヤバイやつ、、、

元A1級選手「西川昌希」について

元A1級ボートレーサー「西川昌希」
選手名 西川昌希
登録番号 4559
生年月日 平成2年2月26日
身長/体重 166㎝ / 52㎏
血液型 B型
支部 三重支部
出身地 岡山県
登録期 104期
級別 A1級

2009年5月に津競艇場でデビューしてから2015年には尼崎でSG出場を果たす、同年12月の平和島ではG1初の優勝戦では2位、通算優勝は12回で名実共に若手レーサーのトップだった。

まくる

A1級として今後の活躍に期待されていたし、若手ながら前付けをよく仕掛ける選手としてとても印象に残っている。

2019年9月に突然現役を引退。

まくる

最近見ないなと思ったら突然の現役引退、あまりにも若すぎるので何かあるなと思ったがまさか八百長とは、、、

八百長の手口について

八百長の手口は、西川氏が人気を集めるレースで意図的に着順を落とし高配当になるよう操作、増川氏はそれを事前にスマートフォンでキャッチし西川氏を外した組み合わせに大金を賭ける、バレなければノーリスクハイリターンという姑息な手口。

もちろん、斡旋される選手は主催側にスマートフォンを預けなければならないという決まりがあり、それが不正への一番の防止策とされていた。その網をかいくぐりこっそりスマホを持ち込んで八百長を行ったというのがこの事件の背景にある。

八百長は2016年から3年間行われたようで、舟券購入に3億、払い出しは6億にのぼるとのこと、西川氏は見返りとして3425万を現金と振込で受け取った模様。

西川氏の10年間での生涯獲得賞金は1億7500万円ほど、若手としては稼いでいる方だと思います。見ている側からすれば「そんなに稼いでいるのにどうして八百長なんかしたんだ?」って感じですよね(;^ω^)

そう考えると一年でその額を超える賞金を稼ぐトップ選手はすごいですね、2019年のグランプリ覇者である石野貴之選手は一年で2億2564万2666円稼いでいます(ヤバイ。笑)

八百長疑惑のあったレース

2019年7月2日、ボートレースびわこ7Rでの出来事。このレースでは事故艇が出たことで着順が確定したところで、八百長の破綻を恐れた西川氏は通常では考えられないほどに減速し、後続の艇を先に行かせて自身を4着に降着させ配当を操作した疑いがあった。

おそらく、2019年の時点で八百長が常習化しいていた事で、共犯の増川氏が賭ける額がかなり大きくなっていた、西川氏が3着に入れば全てが水の泡となり大赤字、それを恐れて着順を強引に操作してしまったのだと思う。まさか事故艇が出て序盤で着順が確定するとは思わなかったのだろう。

西川と入れ替わり3着に入った前出達吉選手も困惑したことだろう、本来追い抜いてはいけない状況で前を走る西川氏が超減速の状態だ。しかし、ボートレースでは「1着がゴールしてから30秒以内にゴールしなければ失格」というルールがある以上このままでヤバイ、後続の艇にも迷惑がかかる、、、これは悩んだろう(;・∀・)

転覆、落水、エンストなど事故艇が出た場合は危険防止の為、救助艇の近くでは前にいる艇を抜かす事はできません。

これを無視した場合(前の艇を抜いた場合)、その選手にはペナルティが課せられます(即刻帰郷など)

八百長が発覚した背景

西川容疑者はレース直前、持ち込みが禁止されているスマートフォンで、「今日は飛ぶ」などの隠語を使って増川容疑者に着順を伝えていたことが関係者の話で分かった。増川容疑者は、これらの情報をもとに3連勝単式舟券を的中させたが、2019年以降のスマホの記録を消去しておらず、不正発覚のきっかけになったという。

引用元:朝日新聞デジタル

隠語で情報をやり取りしていたとは、スマホの情報を消していない事が不正発覚のキッカケとはね。

2016年から八百長が常習化していて油断した部分もあるのだろう、それ以前にこっそりスマホを持ち込める検査体制もいかがなものか。

八百長を持ちかけたのは西川被告!?

元ボートレーサーの西川昌希被告(30)は、去年1月から9月にかけて、全国の20のレースでわざと順位を下げ、親戚の増川遵被告(53)に舟券を的中させた見返りに、現金およそ3700万円を受け取ったモーターボート競走法違反の罪に問われています。

19日、名古屋地裁で開かれた初公判で、2人は起訴内容を認めました。

検察側は、競馬などによる損失が2億円近くある西川被告から、不正レースをもちかけたことなどを指摘しました。

引用元:Yahooニュース / CBCテレビ

なるほどなるほど。

八百長に至るまでの背景や西川昌希元選手の動機が見えてきた、ギャンブル狂いで金使いが荒いとは聞いていたが、まさか2億円も借金していたとは、A級選手だから稼ぎはあるはずなのにと思っていたけどこの額じゃ流石に厳しいな。

しかしこの額、並みの人間では借りる事もできないはず。A級ボートレーサーでもかなり難しい、そもそも億単位のお金を借りれる窓口自体限られている、この様子だと正規の窓口ではない気がする。

普通なら借りる事ができない額、八百長してまで返済しないといけない状況を考えるとかなり怪しい。この八百長自体が返済の代わりになっていた可能性すらある、お金を返さない代わりに八百長に一枚噛ませるという形ならWinWinだ、そっちの方が貸したお金以上に儲けはでるはず。

現時点では西川氏と増川氏の2人による犯行となっているが、他の可能性も考えざるを得ない、どちらにせよこの事件の闇は深そうだ。

今回の八百長事件を受け【業界の反応】

日本モーターボート競走会

今回の八百長事件を受け日本モーターボート競走会は不正行為の発生要因の一つに「私物検査体制が不充分」を挙げ、それに対する防止策として「全レース場に金属探知機3個を追加導入」「私物検査に対応する職員の増員、巡回職員の別途配備」「レース場競技部内の選手控室ロッカー内及び選手宿舎の居室等での抜き打ち中間私物検査を実施」とした。(不正行為に関する再発防止策について

三重支部の選手・他の選手

まくる

一生懸命レースを走っている選手が怒るのも当然。

まくる

同じ三重支部の先輩、坂口選手はこんな独り言を残しています、あくまで独り言。

ボートレースファンの皆さん

まくる

確かに、これから何かあるたびに「八百長か!?」と疑われることが増えそう、そしてまた自分も同じことを思うのだろう。

まくる

疑惑のレースとして大々的に取り上げられたびわこの7R、開催場からすれば風評被害も甚だしいわけで、、、可哀想。

まくる

確かに動機の部分が見えてこない。西川元選手はギャンブル狂いで金使いも荒かったそうだが。お金に困っていたってのは何かピンと来ないのは自分だけ?

今回の八百長事件で私が思うこと

今回の八百長事件は個人的にもショックでした、西川元選手が走るレースは実際に買った事もあるし、イン逃げを決めて勝たせてもらったこともあります(八百長じゃないよ。笑)

私が西川元選手に持つイメージは、若手なのにグイグイ前付けするイケイケの若手選手という感じで、三重支部を代表する選手としてこれからSGで見る機会も増えていくんだろうなと思っていただけに残念でならない。

更に深堀りすると、A1級になれる選手は全体の二割程度でボートレーサーの総数1600人という現状を考えると300人しかA1級になれないのだ、つまりA1級の若手選手は超有望株なわけで、その第一線を走る選手がまさか八百長だなんて、、、

イメージアップの取り組みも台無し

ボートレース業界を盛り上げる為にこれまで色々な取り組みが行われていたわけで、その一つが業界の清浄化、業界に対するイメージアップが第一優先とされていました、「競艇」から「ボートレース」、「競艇選手」から「ボートレーサー」へと呼称を変え統一化したのもその一環であると私は考えます。

群馬を代表するボートレーサーである江口晃生選手(毒島誠の師匠)は早稲田大学院に在学していた頃、卒業論文として「競艇界のさらなる発展に向けた改善策に関する研究」を発表し、そこにも競艇にはダーティーなイメージがあるとして業界全体のイメージアップを図らないといけないとありました。

それに対しては、人気俳優である田中圭さんをイメージキャラクターに起用し清潔感や女性向けにアピールしたり、南明奈さんや渡辺直美さんという女性タレントも積極的に起用して業界全体を盛り上げる努力があったわけで、実際に効果はあったと思います(それだけお金を使っている)

しかし、そういった努力も今回の八百長事件で台無し。これまで「競艇は八百長がある?」という噂が「競艇は八百長がある」という現実の話となり、過去の競艇時代の嫌なイメージが戻ってしまった。

とは言っても、起きてしまったことは仕方がない。前を向いてやるべきことをやるしかないし、選手とファンの信頼を再構築する努力に今は力を注ぐべき。

いずれにせよこれからのボートレースにとって大きな躓きであった事は間違いない。

以上。

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