どうも、まくるです。昨日(2021年1月12日)、住之江で行われた優勝戦で「こんなのあり!?」「待機行動違反じゃないの!?」と物議を醸すレースがありました、そうインの鬼で有名な西島選手の前付けです。
ということで今回は、待機行動違反、及びルールについておさらいしてみたいと思います。ルールの理解を深めればよりボートレースを楽しめるかと思います。
待機行動違反の種類/全8パターン
待機行動違反とは、ピットを離れてからスタートするまでの待機行動中(40秒から50秒)の違反のことを言います。
待機行動違反を犯すと減点7、事故点-2点が加算されます。待機行動中にやってはいけない禁止事項は下記の通りです。
違反項目 | 違反の内容 |
---|---|
適正な間隔 | インに入ろうとする艇が、2マークとの間隔を空け過ぎる。もしくは、2~5コースに入る艇が隣接する内艇との間隔を空け過ぎる。 |
追突等 | 失速や追突で他艇に支障を生じさせる。 |
転舵 | 接近している他艇に向けて転舵し、他艇の進路に支障を生じさせる。 |
右転舵 | 低速航走中に右転舵する。 |
ターンマーク等への接触 |
2Mやネトロンに接触(手でつかまることも含む)することにより進入が深くなるのを避ける。 |
モーター停止 | 故意にエンストさせ進入が深くなるのを避ける。※偶発的に起きた場合はすぐにエンジンをかけ直せば問題なし。 |
割り込み | 他艇が150メートル見透し線(150メートル標識板と2Mを結ぶ線)に達した後に内側に進入する。 |
逆航走 | ボートの先端をスタートラインに向けた後に、再度スタートラインと反対方向に航走する。 |
要は待機行動中に他艇を妨害したり、自身が優位になるためのズルを防ぐために待機行動違反というルールが設けられているわけだ、レースが公平に実施されないと競技として成立しませんからね。
そもそも待機行動違反って、観戦する側からみて不明瞭ですよね。もっと公に誰でも辿り着けるところに明記するべきだと思う、最終日とか特に分かりにくい。
「あれってどうなんだろう?」って感じで、答え合わせをする為に調べる時って結構あるんだよな。
優勝戦での待機行動違反について
予選中に待機行動違反をしてしまうと減点7もつくので予選突破が難しくなり準優に乗るのも困難となります。また、節間中に待機行動違反を繰り返すと即日帰郷の対象となります。
では優勝戦だとどうでしょう。減点されても今まさに優勝戦を走っているので何の影響もありません、返還も失格処分もありませんので強引に前付けしてインを取ってしまえばやったもん勝ちな気がしませんか?
結論から言うと、ほぼやり得と言い切って問題ないかなと。今後の事や事故点の事を考えるとデメリットもありますが、優勝戦であることを考えれば待機行動違反を犯してでもインを奪いに行くのは客観的に見てもメリットが大きく見えます。
これを踏まえて、昨日の住之江12R優勝戦を見てみましょう。
⑥西島選手が艇の間を割って入る形でまさかのイン奪取、①佐々木選手がそれに気付いて艇を前に向けますが時既に遅し、一見⑥西島選手の待機行動違反にも見えますが、実は①佐々木選手の方が待機行動違反を取られる可能性が高いです。
先ほどの待機行動違反まとめ表を踏まえて整理してみると、1コースは150mに達した艇に優先権が与えられる(割り込み)ので⑥西島選手のイン取りはルール上何の問題もありません。
逆に①佐々木選手はインを取られた後、低速航走中であるにも関わらず右転舵しているのでおそらくこれは待機行動違反。更に、④濱田選手が先に見通し線に達しているのにも関わらず、2コースに入ろうとしているので割り込みのルール的には違反に見えます。
というような感じで、一見強引に見える前付けも意外とルールを守った上での行動という事が分かります。他艇が前付けをブロックしても冷静に進入の動きを捉えた⑥西島選手が神がかっていたという事ですね。
いやはやあっぱれ!①から舟券を買っている側からすれば驚きと落胆しかないけどね(;^ω^)